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ひ っ そ り と

邪悪の夢(仮題)

  ※この文章はすべて作者の創作に基づくものであり、万が一、実在の人物・役職・事件等々と一致する箇所があったとしても、偶然の一致であることをお断りしておきます。

   邪悪の夢

          
                                              井草 英夫       
 第一回

 



 生きていることに疑問を投げかけるのは、はたして人間だけなのだろうか。
 自分自身が「今を」生きているということに、どうしてだろうなどと不思議がるなんて、
そんな悠長な思考ができるのは、人間だけなのだろうか。
 人間だけが言葉を話し、聞き取り、文字を読み書きする。
 そこから情報の伝達、意思の疎通、ノウハウの蓄積等々が可能となった。
 しかし人間だけが哲学的思考、冒頭に挙げた「自己の現時点における存在意義」を
考えているのだと結論づけるのは早計だろうと、私は思うのだ。
 ちなみに私は、哲学については門外漢であり、大学の教育過程で哲学の受講をし、
ぼんやりと講義の言葉をノートに写しただけの者である。
 そんな私のことをこれから書くというのではない。
 哲学の講義を始めようともしていない。
 生きている動物、いや、生物であれば何でもが、日常的に思考し、生きるための思慮
ばかりでなく、自己の存在意義についてや、歴史や地理的・社会的環境と自分自身とが
どうして密接に関わっているのかと考えることがあるのだと、なぜ人間は考えないのか。
 それとも、このことを認めるのが、人間が生きていく上では、恐怖や危険となるために、
しぜんと我々人間自身がこの事実を認めないのであろうか。
 どうなのだろう。
by derikayuki | 2010-06-09 13:59
閉じられた収納箱に喩えられる団塊の世代ジュニアが醸し出す日常と非日常を稀に公開して後悔して消すという実験?!

by 鞍馬天狗(旧名は消しました)